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日々の制作と生活を、思いつくままに描く。札幌在住、美術家。西田卓司のブログ。


by takuji0808

アートのハイブリット性の具現化

「アートのハイブリット性の具現化」

話が少しズレてきましたので、少しずつ戻しましょう。
では結局何がアート作品のハイブリッド化なのか?ということを書こうと思いますが
あらかじめ宣言しておきます。結論などありません!!

直感的に、希望を感じる言葉を、後付けで輪郭をつけているに過ぎないかもしれません。

自分は色んな作風を持ちたいと思っているところがあります。
根底に流れる部分に共通するものがあるとは思いますが、マルチタスクな作業が多いです。

そのような様々な作風、考えを混在させた、統合した、つまり自身の作風をも
ハイブリットさせた世界の縮図を作っていきたい欲望が、沸々と湧いてきました。

そういうこともあって、考えるようになったのです。


さてアートのハイブリット性を実現するには以前、記事で書いた
アートの成分を分類したものそれぞれを高いレベルで行う、というのが基本です。

①「自分」を高める。
②「自分以外の世界」に対しての考えを深める。
③「時間」を常に意識する。
④「その他」


これだけだと単なる自己満足の精神論でなんだか自己啓発みたいな
感じになってしまいそうなので、もうちょっと具体的に書きましょう。

①自身の経験を積み重ねて、今、ここで、自分が作るべき意味を常に考え、
 多角的な視点をもち、実現させるためのさまざまなスキルアップを計る。

②時代のニーズ(市場や無意識に求められているもの)に応えれるように、
 ある種批評的な、市場主義な、時代性を切り取った作品になるような多次元性を持たせる。
(≒個人的なリアリティであればより良い)

③歴史や移動、普遍性、美というテーマ、作品の保存をどう考えるかなどの
 時間軸が関わるものを意識する。

④その他

といったところでしょうか。


で、実はこの④のその他の部分が意外と重要だなーと、おもいます。

ここで一番考えなくてはいけないのは枠(フレーム)、型(様式美)のような
「縛り」ではないでしょうか。

この縛りをジャンルと考えれば、制作方法が絞られ、そこからいかに逸脱するか、
あるいは拡張していくか、どこを研ぎ澄ませて行くべきかを考えなくてはいけません。

そのルールが自分で決めた(決められた)プライベートなものであったり
社会的に、構造的に決まったパブリックなものであったりいろんな種類があるわけです。

そのルールを熟知して、あるいは操り、あるいは新たに自分で作り、
作品を作っていかなくてはいけないわけです。

なぜそんなことを重要視しないといけないのか-というのも、
仮想敵の不在が大きな問題だと思っているからです。

つづく
by takuji0808 | 2010-06-11 22:15 | つぶやき