ゴッホ「一緒に暮らそう」ゴーギャン「えっ」①
2010年 12月 24日
ゴッホ「一緒に暮らそう」ゴーギャン「えっ」
<フランス パリ>
ゴーギャン「急に何を言うんだ?」
ゴッホ「いや、前々から考えていたんだ」
ゴッホ「共同アトリエで、いろんな画家と一緒に制作したいなーって」
ゴーギャン「ほお」
ゴッホ「ほら、家賃とか食費をシェアすれば、その分を絵の具代に回せるだろ?」
ゴーギャン「ふむ」
ゴッホ「なにより、周りに制作に真摯な人がいることで、モチベーションも上がると思うんだ」
ゴーギャン「それはそうだな」
ゴッホ「だから、どうだろうか…?」
ゴーギャン「うーん」
■
ゴッホ「いやなのか?」
ゴーギャン「いや、そのアイディア自体はいいとおもうよ」
ゴッホ「だろ!」
ゴーギャン「制作するための理想の環境って感じもするしな、わかるよ」
ゴッホ「だろ!そういうユートピアを作りたいんだ、おれは!」
ゴーギャン「ただなあ」
ゴッホ「なんだよ」
ゴーギャン「お金の話だよ」
ゴッホ「……!」
ゴーギャン「まあ、実際に生活していく分は楽になるかもしれないけど、引っ越しとか、生活必需品をそろえたりとか、結構かかると思うぜ」
ゴーギャン「最近ベルナールとブルターニュのほうに行ったから、わかるんだけどさ」
ゴーギャン「新しくそろえる必要もないけど、運搬するのもただじゃないぜ」
ゴッホ「…」
ゴーギャン「たださ、ほんとにアイディア自体は、いいと思うんだ」
ゴッホ「そうだろ!」
ゴーギャン「そこらへんの問題をだな…」
ゴッホ「心配するなって!」
ゴーギャン「?」
ゴッホ「実はいくつか当てがあるんだ!」
ゴーギャン「当て?」
ゴッホ「ああ。」
■
ゴッホ「田舎の家を借りたらどうだろうか?」
ゴーギャン「? どういうことだ?」
ゴッホ「まだ詳しくは調べてないけど、田舎の家って家賃が安いだろ?」
ゴッホ「それに古い家なら自分たちでリノベーションもできると思うんだ」
ゴッホ「自分たちで改装すれば、安く上がるだろ?」
ゴッホ「そしたらアトリエも、かっこいい感じにしたり、色々出来るだろうし」
ゴッホ「なにより外は、大自然だろ? 風景画のモチーフには事欠かないと思うよ
場所としては、パリは寒いからな、南のほうを考えている」
ゴーギャン「ああ、なるほどね、プロヴァンスのほうなんて、いいかもしれないね」
■
ゴッホ「もちろん、少しだけど貯金はあるし、テオにも頼もうと思っている」
ゴーギャン「ああ、テオは元気か?」
ゴッホ「ああ…」
ゴッホ「実は、それが引っ越そうと思っている理由の一つでもあってね…」
ゴーギャン「…上手くいってないのか?」
ゴッホ「いや、そんなことはないけどさ」
ゴーギャン「…」
ゴッホ「なんて言うのかな…
あいつは優しいよ でも、その優しさに甘えていたらいけないし、
あいつの負担になってることが近くにいるからこそ、強く感じてしまうっていうか…」
ゴッホ「…上手く言えないけどさ」
ゴーギャン「いや、なんとなくわかるよ」
ゴッホ「まあ、形だけでも自立すれば、良い絵が描けるようになるんじゃないかっていう希望もあるんだけどね」
ゴーギャン「…そうか」
ゴッホ「ああ」
ゴーギャン(…似たようなもんか、おれも)
ゴッホ「…ん?」
ゴーギャン「決めたよ 前向きに検討する」
ゴッホ「!! 本当か!」
ゴーギャン「ああ」
ゴッホ「じゃあ具体的に決まり次第、手紙を書くってことでいいかな!」
ゴーギャン「あ、ちょっと待ってくれ、住所が変わったから、今教えておくよ」
ゴッホ「? 引っ越しでもしたのか?」
ゴーギャン「いや、別居中なんだ」
ゴッホ「…!! そ、そうか」
ゴッホ「じゃあまた」
ゴーギャン「ああ」
続く?
<フランス パリ>
ゴーギャン「急に何を言うんだ?」
ゴッホ「いや、前々から考えていたんだ」
ゴッホ「共同アトリエで、いろんな画家と一緒に制作したいなーって」
ゴーギャン「ほお」
ゴッホ「ほら、家賃とか食費をシェアすれば、その分を絵の具代に回せるだろ?」
ゴーギャン「ふむ」
ゴッホ「なにより、周りに制作に真摯な人がいることで、モチベーションも上がると思うんだ」
ゴーギャン「それはそうだな」
ゴッホ「だから、どうだろうか…?」
ゴーギャン「うーん」
■
ゴッホ「いやなのか?」
ゴーギャン「いや、そのアイディア自体はいいとおもうよ」
ゴッホ「だろ!」
ゴーギャン「制作するための理想の環境って感じもするしな、わかるよ」
ゴッホ「だろ!そういうユートピアを作りたいんだ、おれは!」
ゴーギャン「ただなあ」
ゴッホ「なんだよ」
ゴーギャン「お金の話だよ」
ゴッホ「……!」
ゴーギャン「まあ、実際に生活していく分は楽になるかもしれないけど、引っ越しとか、生活必需品をそろえたりとか、結構かかると思うぜ」
ゴーギャン「最近ベルナールとブルターニュのほうに行ったから、わかるんだけどさ」
ゴーギャン「新しくそろえる必要もないけど、運搬するのもただじゃないぜ」
ゴッホ「…」
ゴーギャン「たださ、ほんとにアイディア自体は、いいと思うんだ」
ゴッホ「そうだろ!」
ゴーギャン「そこらへんの問題をだな…」
ゴッホ「心配するなって!」
ゴーギャン「?」
ゴッホ「実はいくつか当てがあるんだ!」
ゴーギャン「当て?」
ゴッホ「ああ。」
■
ゴッホ「田舎の家を借りたらどうだろうか?」
ゴーギャン「? どういうことだ?」
ゴッホ「まだ詳しくは調べてないけど、田舎の家って家賃が安いだろ?」
ゴッホ「それに古い家なら自分たちでリノベーションもできると思うんだ」
ゴッホ「自分たちで改装すれば、安く上がるだろ?」
ゴッホ「そしたらアトリエも、かっこいい感じにしたり、色々出来るだろうし」
ゴッホ「なにより外は、大自然だろ? 風景画のモチーフには事欠かないと思うよ
場所としては、パリは寒いからな、南のほうを考えている」
ゴーギャン「ああ、なるほどね、プロヴァンスのほうなんて、いいかもしれないね」
■
ゴッホ「もちろん、少しだけど貯金はあるし、テオにも頼もうと思っている」
ゴーギャン「ああ、テオは元気か?」
ゴッホ「ああ…」
ゴッホ「実は、それが引っ越そうと思っている理由の一つでもあってね…」
ゴーギャン「…上手くいってないのか?」
ゴッホ「いや、そんなことはないけどさ」
ゴーギャン「…」
ゴッホ「なんて言うのかな…
あいつは優しいよ でも、その優しさに甘えていたらいけないし、
あいつの負担になってることが近くにいるからこそ、強く感じてしまうっていうか…」
ゴッホ「…上手く言えないけどさ」
ゴーギャン「いや、なんとなくわかるよ」
ゴッホ「まあ、形だけでも自立すれば、良い絵が描けるようになるんじゃないかっていう希望もあるんだけどね」
ゴーギャン「…そうか」
ゴッホ「ああ」
ゴーギャン(…似たようなもんか、おれも)
ゴッホ「…ん?」
ゴーギャン「決めたよ 前向きに検討する」
ゴッホ「!! 本当か!」
ゴーギャン「ああ」
ゴッホ「じゃあ具体的に決まり次第、手紙を書くってことでいいかな!」
ゴーギャン「あ、ちょっと待ってくれ、住所が変わったから、今教えておくよ」
ゴッホ「? 引っ越しでもしたのか?」
ゴーギャン「いや、別居中なんだ」
ゴッホ「…!! そ、そうか」
ゴッホ「じゃあまた」
ゴーギャン「ああ」
続く?
by takuji0808
| 2010-12-24 19:02
| SS