日々の制作と生活を、思いつくままに描く。札幌在住、美術家。西田卓司のブログ。


by takuji0808

ゴッホ「一緒に暮らそう」ゴーギャン「えっ」③

<10月23日 アルル>

ゴッホ「おーーーい!」

ゴーギャン「やあゴッホ!久しぶりだな!」

ゴッホ「ちょっと痩せたかい」

ゴーギャン「そうかな、君は黒くなったね」

ゴッホ「そうかもしれないね、外で描いてばかりいるから」

ゴーギャン「乗りっぱなしで腰が痛いよ 年かな」

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ゴッホ「さあ、ここだ」

ゴーギャン「なかなか派手な建物だね」

ゴッホ「それがいいんじゃないか!」

ゴーギャン(ちょっとそれはどうかと思うけど…)

ゴッホ「ほら入って!!」

ゴーギャン「いいじゃないか、シンプルで」

ゴッホ「だろう!ここが君の部屋だ」

ゴーギャン「ありがとう  …?」

ゴッホ「気づいたかい?」

ゴーギャン「これは、ひまわりかい?!」

ゴッホ「ああ!」

ゴーギャン「ずいぶん絵が変化したんじゃないのかい?」

ゴッホ「そうだね、ずいぶん黄色を使うようになったし、厚塗りをするようになった 最近は絵の具をカンバスに塗るのが楽しくってね!」

ゴーギャン「何とも不思議な絵だね、何が不思議なのかよくわからないけど」

  ■

ゴーギャン「さて、お金や生活のことについて話しておきたいんだけど」

ゴッホ「もちろん 実は一つ考えていることがあってね」

ゴーギャン「なんだい?」

ゴッホ「テオから送られてきたお金は限られている、だから最初に細かく封筒に入れておく」

ゴーギャン「なるほどね 使う分だけ使って管理するってわけか」

ゴッホ「まあ、細かいことは順次、話し合って決めていけばいいと思っているけど」

ゴーギャン「うん、まあそれでいいよ」

ゴッホ「じゃあ、今日はお祝いだ!」

ゴーギャン「そんな贅沢をしていいのかい?」

ゴッホ「今日は特別さ、近くにロゼワインとパエリアを安く出す店があってね、貧乏画家には最高の店だよ」

ゴーギャン「本当かい?じゃあ靴下だけ取り換えてくるよ 濡れてしまってね」

ゴッホ「わかった 準備ができたら教えてくれ」

  ■

ゴーギャン「健康に!」

ゴッホ「乾杯!」

ゴーギャン「美味い!」

ゴッホ「贅沢はできないけど、まあこのくらいはいいだろ」

ゴーギャン「まあな」

ゴッホ「で、明日からどうする?」

ゴーギャン「何か考えてるの?」

ゴッホ「とりあえずここら辺をぐるっと回って、決めていこうかと思っているんだけど」

ゴーギャン「うん、そうだな」

ゴッホ「ついでに、買う物もあるだろ?それも済ませておこう」

ゴーギャン「うん」

ゴッホ「他に気になることは何かあるかい?」

ゴーギャン「うーん、とりあえずオイルがないんで画材店にいきたいかな」

ゴッホ「いいよ、あとは?」

ゴーギャン「まだわからないな、まあ徐々にいこうよ」

ゴッホ「そうだな…」

ゴーギャン「…」スッ

ゴッホ「……? ああ 乾杯!」

  ■

ゴッホ「ずいぶん遅くなってしまったなあ」

ゴーギャン「ああ」

ゴッホ「星がきれいだなあ」

ゴーギャン「…本当だ」

ゴッホ「同じ星なのにパリにいた頃とは違って見えるな」

ゴーギャン「…そうか?」

ゴッホ「ああ」

ゴーギャン「…そうかもしれないな」


続く
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by takuji0808 | 2010-12-25 13:04 | SS