日々の制作と生活を、思いつくままに描く。札幌在住、美術家。西田卓司のブログ。


by takuji0808

久々の休みに展覧会 (ファノン・六花亭・トオンカフェ) 11/23

約1か月ぶりの休みに、車で展覧会巡り。
以下感想

●「表現するファノン」──サブカルチャーの表象たち 芸術の森美術館

この展示のことに関しては色々思うところがあるけれど、
お金も時間も無い中で、よくここまでしたなっていう色眼鏡はあるにせよ
(まあお金も時間もある展覧会なんぞありえないが) 基本的には面白かったです。

ただ、ファノン(素人アート、素人表現)は
カルチャーセンターなどからインターネットなどのコミュニティ内へと移り変わり
その絶対数が少し増えただけで、表現としての質が高まってはいないと思うな。
あくまでも身内受けというか。(まあ美術もそういう一面があるけどさ…)

市立大のブースの身内の理屈からくる展示の流れの中での必要の無さや、
サブカル系の弱点である展示のへたくそさがあったりして
学校祭かよ!!
「もの」として強い痛車、カスタムバイクなど、あるいは美術作品として
ちゃんと勝負しているものがよく見えるという本末転倒な状況に。

まあ、サブカルチャー・メインカルチャーの2項対立を基本として考えるのは
ネット社会になったからよい社会になるとか良い表現が出るとか
そういうくらいの幼稚な思考があるのかなあ。
(実際は、現場の人はそんなことわかっていつつ、札幌の偉い人たちの大人の事情があって
 サブカルチャーという言葉がでてしまって、みたいなことだろうとはおもうけど。)

合わせて、500m美術館のほうも観て思うことがあって
あれは箱としてみると、美術館ではなく、ショーウィンドウでしょう。

もちろんそこに美術作品が入るのはいいけど、
本来ならそこにはファノンが入るべき場所ではないだろうか。

美術館にファノン、街中のショーウィンドウにアートっていう逆転現象が
おこっていて、そういうジャンルの入れ替えがフレキシブルに起こると
それはおもしろいことが起こるかもしれないなあ。

あとは、初音ミクやアイドル論のことは、消費戦略でしかないので
アート・文化として語るのは難しいよね…

取り上げて欲しいイメージとして一番近いのは都築響一さんの仕事かも。
http://www.art-it.asia/u/admin_ed_contri8_j/


●井桁 雅臣『きっとどこにもない水』六花亭福住店2階喫茶室

軽やかで鮮やかな色面に相反して、どこかドロドロしていて
喫茶室に最適とは言い切れない内容だってことを観る人は気付かないかもしれない。

そういうアク、苦味がある、いい展示だった。


●武田浩志個展『Utopia MoMo-Iro 4』トオンカフェ

最新のポートレートシリーズの顔の部分が白く塗りつぶされていたり
隠されているのが面白かった。

武田さんの作品は強烈な表面性(工芸的な完成度・軽やかさ)が特徴のひとつだ。
それは今回の出てきたモチーフとしての「仮面」や、立体作品の「壁」に通じていると思う。

窓やドア、穴、トンネルのような、通じる・繋がるモチーフではなく
仮面や壁のような拒絶し・跳ね返すモチーフ・表現を選択していることと、
同時に届かない過去に手を伸ばすような郷愁感とのギャップが
作品に独特のバランスを獲得しているんだろうなあ、とおもう。

そういう相反するものを抱え込んでいる暴力的な部分が武田さんの作家としての性なんだろうなーとおもう。


その後、天気もいいうちに洗車。
ゼロウォーターとかいうコーティング剤を試す。

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by takuji0808 | 2011-11-24 22:46 | 展覧会感想