日々の制作と生活を、思いつくままに描く。札幌在住、美術家。西田卓司のブログ。


by takuji0808

「くだらない展覧会03」感想 

展覧会感想

「くだらない展覧会03」 CAI02

個々の作品の細かい感想は意味がない展示。
3回目で、馬鹿さのレベルが上がっている(褒めことば)とは思う。


しかし馬鹿なことをやるほど、そのぶん丁寧な仕事をできるかが肝だけど
いろんなアイデアを具現化するにはマルチな知識と技術が必要なんで、
そこらへんの突き抜け具合とか、展示の仕方とかは考えないとだめだろうな。

(「キャプション」がへたっているとか、白い木製パネルはなるべく無機質であるほうがいいとか、
ヘタウマではなく単純に下手な文字の塗り方とか、そういうどうでもいいことは排除するべきだ。)


この展覧会自体が芸森で行われたファノン展(上の世代のアーティストに対して)へのカウンターパンチ、悪ふざけを介した批評だとしたら面白いかもしれないけど、それは好意的すぎる意見か?

素人表現の魅力の一つである「妙な圧力・密度」、つまりそこだけとことんやっていたらいつの間にか突き抜けてしまった表現に立ち向かうには、アーティスト/素人という区分で逃げるのではなく、その差を見せつけないと意味がないだろう。

それはつまりアーティストとしてのフェチ(あるいは芯)はどこか、ということに近い。
前述のフィニッシュワークの精度や、自らを出す恥を振りきれるか、コンセプトの強度などなど…

宴会の一発芸のようなダジャレのような小物作品を均等に並べるか、そこら辺を追求してくれた展示のほうが見ごたえがあると思うんだけどなあ… (だからパフォーマンスは面白かった)

あと、「くだらない展覧会」というコンセプト自体は、トートロジーというか、循環論法のようなものなので、(思考が堂々巡りになる罠、内容の真偽はどうでもいいけど論理的に常に正しい) まじめに考えるだけ無駄になるというデュシャン的なものだと思う。

そこらへんも含めて「現代アートのパロディ」(のパロディ)という自虐として観れば、その開き直り具合は新人類として怒りを買ったり呆れられたりするだろうし、そのためにピエロのような役割を買って出ているキーボーに万歳拍手な展覧会だと思う。

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CAI 02 企画展「くだらない展覧会03」

<出品作家>

石倉美萌菜 井上愛美 菊地和広 古跡哲平 高橋喜代史 
Thomas Neumann (ドイツ)  Silvestru Alexandru Munteanu(ルーマニア)

会期 :2011年12月10日(土)~12月24日(土)
時間 :13:00~23:00
休館 :日曜祝日
会場 :CAI02 札幌市中央区大通西5丁目昭和ビルB2(地下鉄大通駅1番出口)
主催 :CAI現代芸術研究所
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by takuji0808 | 2011-12-12 12:25 | 展覧会感想