日々の制作と生活を、思いつくままに描く。札幌在住、美術家。西田卓司のブログ。


by takuji0808

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西田卓司個展「ワーキングループ」無事終了しました。
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展示を見てくれた人、応援してくれた人、たくさんの人にお礼を申し上げます。

作品に関しては、また今後どう展開していけばいいのかじっくり自分の足下を見据えて頑張ります。
(それの繰り返しでしか、恩や義理を返せません。)

結構でかい作品を作る展覧会が続いており、今回のように小さめの作品を作ること自体、久しぶりで、楽しかったです。楽しいは、楽しいですが、やはり大きな作品をじっくり作るのも楽しいので、またどこかでドカーンとやりたい欲求も出てきました。

展示中に働いている仕事も変わったりして、また制作と向き合わなくては行けない時期になりました。辛い時期です。しかしそれを超えて、またストイックに、自分のやりたいことをやるワガママな気持ちを大切にしていきたいと思っています。

ではまた。
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by takuji0808 | 2012-09-29 18:00 | 展覧会感想
何年経ったとしても、パソコンを使うようになったとしても、肝心な絵を描く制作方法はいたってアナログである。

まずは支持体としてMDF(圧縮合板)を使用。
研磨したときにフラットになる質の高い合板だと、木材の「荒れ」が見えにくいので、100円ショップのものをチョイスする。組み立てながら。パーツごとにマスキングを繰り返し、研磨したときにどういう色が出るのかを逆算しながら色を塗り重ねて行く。

文字や白抜きはイラストレーターでいじり、箱の大きさに合わせて出力。何枚かコピーしておく。

キャラクターは新たに書き直し、同じくイラストレーターで出力。同じく何枚かコピーする。

それをマスキングテープなどで養生した上から書き写し、カッターでテープを切り抜き、絵の具を塗るという作業を繰り返す。場合によっては研磨し、ひとつひとつレイヤーを作っていき、消していく作業を繰り返す。

こう描くとなんだかめんどくさいことをしているようにも聞こえるが、単純にマスキングして塗るのを繰り返しているだけだ。

自分の作品を引用するということは、もう届かない過去の自分を作品に閉じ込めていくことで、今の自分を浮き彫りにする作業なんだということを改めて思う。

出来上がった新しい作品は、昔の作品とは違う装いではあるが、根幹に流れる感性は変わらない。また並べることでいろいろなことを考える作品になったと思う。アップデート版ということで、タイトルに「β」をつけ、さらに良く分からないタイトルになった。

おわり

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    「NON STOP ART β」2012年
    縦350mm×横250mm
    MDF合板、水性塗料、アクリル絵の具、ワニス

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by takuji0808 | 2012-09-21 19:26 | つぶやき
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制作にあたって、過去の制作資料を改めて確認した。
キャラクターや、文字(キャッチコピー)、記号などを組み合わせて、引用の繰り返しのなかでオリジナリティを探ろうとする試みが垣間見える。

「NON STOP ART」というフレーズは、お菓子の「やめられないとまらない」「猫まっしぐら」というニュアンスを適当に英訳したものだと思う。同時期に「NO ENJOY NO ART」というフレーズ(タワーレコードの「NO MUSIC, NO LIFE.」のパクリ)を描いた作品もある。

学生というマイノリティ(というある種のリアリティ)のなかでしか生まれない、無責任な虚勢が清々しい。(笑)

犬のキャラクターは、ビタワンの白い犬のキャラクターや、ミッキーマウスあたりのキャラクターを参照しながら作った、パチモンに近い「オリジナル」のキャラクターだ。この微妙なユルさは意図したものでもあるし、単に技術的に未熟だっただけかもしれない。まあ「上手く描けない」ことに対して右往左往している感じがあって、このニュアンスはもう描けないだろう。


新作を作るにあたって、まず単純に、研磨することで生まれるテクスチャーの洗練度や、箱を意識した下地など、今の自分なら出来ることを明確にして、改めてその当時の自分の感性を信じてみようと思った。
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by takuji0808 | 2012-09-20 22:55 | つぶやき
今回の展示では、以前制作した古い作品と、その作品のアッピデート版とも言える作品を並べて展示している。下の作品はその中でも一番古い、2005年の作品だ。

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   「NON STOP ART」2005年
   縦350mm×横300mm
   ベニヤ板、水性塗料、アクリル絵の具



確か、2005年の春休みの3月か、4月頃に制作したものだと思う。
YUKEN(大学の研究室)の呑み会で、先生や先輩に褒められた記憶があるので、多分そのくらいだろう。

当時考えていた、絵画とはなんだろうという問題意識と、オルデンバーグやラウシェンバーグのようなポップアート的な表現と、どこかバカらしいものを作りたいというメタアート的な「ほらこれってアートでしょ!」という感性が入り交じっていた状態の中で生まれた作品だったと思う。

マネのマネのマネ、捻れた構造を感覚的に受け取って、作品の上で再現しているようだ。


作品を研磨したり、汚れたテクスチャーをわざとらしくつけたりと、今の自分の原点とも言える表現方法が垣間見えて面白い。

しかし当たり前だが、へたくそな部分(フォントも汚いし、線も汚いし…笑)もあり、どことなく心に引っかかる部分を残していた。しかしそれはあくまでも過去の作品としてで、それをどうしようという考えは無かった。なぜなら、その当時の問題意識はその後自分でちゃんと作品で表現し続けて、進化させてきた自負があり、それ以上何もないのは分かっていたからだ。

つづく
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by takuji0808 | 2012-09-19 23:19 | つぶやき
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                             photo by 太田博子

ありがたいことに、会場いっぱいにお客さんが集まりました。
本当にありがとうございました。

さて、このトークテーマを提案されて、なぜ自分が…?という根本的な疑問はありました。

しかし北海道の昨今の総括的な話や、夢の無い現状(悲泣)は伊藤先生が語ってくれると思ったので、自分は一つの事例として、身の丈にあった、普段から気をつけていること、感じていることを話せればと思っていましたが、どうでしたかね…

北海道で美術で食っていけるかを話した内容を端的にまとめれば
・ 美術だけで食っている美術家は北海道にはいない(基本は二足三足のわらじ)
・ 美術を教える仕事自体縮小傾向で、より続けることが困難
・ デザイナー、工芸家、職人のような仕事だと(一長一短あるが)仕事はあるが、それも厳しい
・ 経済や食っていくこととは別に、美術に人生を捧げ、殉ずる覚悟をもつことがアーティスト(結論)

ということになってしまうのはわかっていたことで、さらにその先のモチベーションを保つための工夫や北海道でやることの利点、何が足りなくて必要なのか、若手の受け皿、労働力としての若手利用のデメリットというあたりは、時間の関係上さわりで終わってしまった感じもします。

考えてはいたけれど話していなかったことも多々ありますが、もっと個人で語れるような経験やスキルも身につけたいなーと思いました。しかし、トークすることに馴れることはあるんでしょうかね?

しかしなんだか面白かったので、また何か機会があればよろしくお願いします!

展示は21日までですが、もしかしたら延長するかもしれません。
しかし未見の方、トークのため落ち着いてみれなかった人はぜひ足を運んでいただければと思います。

<追記>
9月中旬から仕事が変わり、また制作することが難しいゾーンに入りそうな予感がします。
このタイミングでこのような内容のトークをしたということは、もう良い意味で逃げ場が無いような感じです。制作のためのお金を貯める期間として考えることも出来るので、両立させていくということではなく、割り切った表現のための時間の使い方を考えていきたいとおもっています。(お金貯めて旅行行くとかですね)

結局一番大切なのは自分の優先順位の上位に「制作」があることを忘れないことかもしれません。
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by takuji0808 | 2012-09-14 22:03 | 報告・お礼

宇宙船というモチーフ

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自分はスターウォーズが大好きなのだが、新三部作公開時(エピソードⅠ)に一番がっかりしたのは、宇宙船の綺麗さだった。

宇宙船のフェチズムは、オイルで薄汚れ、細かい傷がついていたり、配管やコードがむき出しの細部であり、アメ車やユンボの感動に近いものだ。それが当時のCGではリアリティが追いついていない印象を受け、むしろロボットのC-3POのむき出し加減の方が良い印象だった。

  ◆

SFの中での宇宙船は、技術的に実現可能であることの延長線上である飛行機型、ロケット型のものは意外に少なく、初期に多い。しかしもちろん飛行や着陸するための機能もあるので、流線型や細長い形のものが多い。

しかし基本は、幾何学的な形状や、大きなマッス(量感)を組み合わせ、さらにそこにギミックを表面的に上乗せさせていることが多い。これは特撮のために模型を作ることを前提としているからであろう。それがCG全盛期になると流線フォルムや骨抜き構造の軽い形が多くなる気がする。

(個人的には『STAR WARS』『STAR TRECK』『宇宙空母ギャラクティカ』あたりのちょっともっさりした無骨なデザインが好き。)

  ◆

彫刻史との類似点や、映像のリアリティの問題も絡んでくるだろうがそれは割愛。
ただ抽象彫刻が心象を具現化した形なのだとしたら、それが空を飛び宇宙を駆け回るということは、人間の精神が跳躍するための箱として「宇宙船」という想像力があるのではないだろうか、と思う。

「宇宙船」というモチーフはさまざまなメタファーを内包している。それはノアの箱船であり、タイムマシンであり、道具であり、侵略であり、兵器であり、男性器であり、コミュニティである。つまり社会構造の縮図であり、想像力の結晶である。

しかし現実ではコロンビア号の空中分解の事故(2003)などで、宇宙に対するロマンチシズムが失われつつあるのかもしれない。そしてここ最近、宇宙船というモチーフが説得力を失ったということがあるならば、それは「ここではないどこかに行くための箱」はパソコンや携帯電話にとって変わられたということだろう。また、侵略のための兵器、畏怖の対象としての力を失っているということも、何か大きな物語の終焉を象徴しているようでもある。



個人的に一番好きなのは「Slave 1」
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by takuji0808 | 2012-09-06 17:31 | つぶやき
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仮面ライダーフォーゼ感想

書いていたら、なんか長くなっちゃいました。
ネタバレあり、無理矢理な展開ありの感想垂れ流しです

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by takuji0808 | 2012-09-01 16:20 | つぶやき